CQ10 PCNSLに対してリツキシマブによる免疫(抗体)療法は推奨されるか?
 推  奨 1 
B‒cellマーカーのCD20に対するモノクローナル抗体のリツキシマブは,血液脳関門透過性に欠き,PCNSLに対するリツキシマブの単独,併用療法ともに,現段階では一般臨床としては推奨されない。(推奨グレードC2)
 解  説 
 B—cellマーカーであるCD20を標的とした抗CD20モノクローナル抗体のリツキシマブは,全身性悪性リンパ腫ではCHOP療法に上乗せするR—CHOP療法がすでに標準治療法となっている。PCNSLにおいては,血液脳関門を透過しにくいなどの問題点があるものの,近年リツキシマブ併用化学療法の臨床試験がRTOG,Cancer and Leukemia Group B(CALGB),Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG)などの臨床試験グループにより試みられてきている。  MSKCCのグループは,MTX基盤化学療法にリツキシマブを併用した治療レジメンで,G—CSFによる支持療法を要する好中球減少リスクが増大するものの,初期解析においてPCNSLの腫瘍制御と生存期間について良好な成績を報告している1)(レベルⅡb)。リツキシマブの使用に関しては,エビデンスが未確立であり,使用に際しては臨床試験として実施することが望まれる。  リツキシマブ髄注の第Ⅰ相試験では,10例の再発PCNSL症例に対しOmmaya reservoir経由脳室内髄注のdose escalationが施行され,6例で細胞診上改善が,4例で消失が認められた。うち1例では脳実質内再発病巣の消失もみられた2)(レベルⅡb)。現在,リツキシマブ髄注とMTX髄注を併用する試験が施行されている。
◆文  献  中枢神経系原発悪性リンパ腫CQ10構造化抄録一覧をダウンロード(エクセル形式)
1) Shah GD, Yahalom J, Correa DD, et al. Combined immunochemotherapy with reduced whole—brain radiotherapy for newly diagnosed primary CNS lymphoma. J Clin Oncol. 2007;25(30):4730—5.(レベルⅡb)
2) Rubenstein JL, Fridlyand J, Abrey L, et al. PhaseⅠ study of intraventricular administration of ritux-imab in patients with recurrent CNS and intraocular lymphoma. J Clin Oncol. 2007;25(11):1350—6.(レベルⅡb

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