(Ⅲ)スコープ
2. 診療ガイドラインがカバーする内容に関する事項
  (1) タイトル:SEGAの診療ガイドライン
  (2) 目的:生命予後と機能予後の改善
  (3) トピック:診断,生命予後と機能予後の改善
  (4) 想定される利用者,利用施設:小児および成人の脳腫瘍,結節性硬化症を診療する医療者,患者・家族。日本における一般的な医療が提供できる医療施設。
  (5) 既存ガイドラインとの関係:海外では,2012年に結節性硬化症に関する国際コンセンサスカンファレンスが開催され,その討論の結果合意の得られた内容に関して,論文化されている。日本国内では,日本皮膚科学会から結節性硬化症の診断基準および治療ガイドラインが2008年に発表されており,その中にSEGAに関するガイドラインも含まれている。ただし本ガイドラインは,日本でmTOR阻害薬が結節性硬化症に合併するSEGAに対する治療として認可される前のガイドラインである。
  (6) 重要臨床課題
課題1:診断
課題2:手術摘出
課題3:薬物療法
課題4:放射線治療
  (7) ガイドラインがカバーする範囲:結節性硬化症に合併するSEGAなお,結節性硬化症患者にみられるその他の神経系の異常や,他臓器の合併症は,本ガイドラインのカバーする範囲に含まれない。
  (8) CQリスト
    課題1:診断
      CQ1: 結節性硬化症と診断された患者のフォローアップにおいて,頭部画像診断(MRIまたはCT)検査は無症候性SEGAの診断率を高めるために有用か?
      CQ2: 非急性症候性または無症候性のSEGA患者に対して,定期的な頭部画像診断(MRIまたはCT)検査は有用か?
    課題2:手術摘出
      CQ3: 非急性症候性または無症候性(増大あり)のSEGAに対する外科的摘出は,急性症候性となってから行われる場合と比較して有用か?
    課題3:薬物療法
      CQ4: 非急性症候性または無症候性(増大あり)のSEGAに対して,外科的切除の対象とならない場合に mTOR阻害薬投与は有用か?
    課題4:放射線治療
      CQ5: 外科的切除の対象とならない非急性症候性または無症候性(増大あり)のSEGAに対して放射線治療は有用か?

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